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ペット

食べない高齢犬にシリンジでの強制給餌で危機的状況から回復できた

わが家の犬は、15歳の誕生日を境に、急に色々なところが衰えてきました。

その中で、至急対応しなければならないのは、食事です。
犬の場合、食べなくなると衰弱して急死してしまうことも多いと聞きます。
どんなかたちであっても、とにかく体力を維持するために食事を摂らせることは大切だと思います。

今回は、わが家で試した、強制給餌の方法をご紹介します。
うちの犬は、以前に一度、かなり危機的な状況になりました。
全く食べなくなり、目に見えて衰えていきました。このままの状態では、1週間ともたないのではないかというくらいの状況でした。
この状況をなんとかしたいという一心で、色々調べた上で試したのがシリンジでの強制給餌です。
うちの犬の場合は、これで劇的に回復し、半年経った現時点でも何とか生き延びています。

強制給餌には賛否ありますし、犬によっては適さない場合もあるかと思いますので、十分注意が必要です。
その点をご承知の上で参考にしていただけますと幸いです。

まずはドライフードをふやかして食べられるかどうかを確認

最初の段階として、食事の摂取状況の確認は必要だと思います。
まずは、ドライフードのままで食べられるかどうかです。それが無理であれば、次はふやかした状態で食べられるかどうかを確認します。
うちの場合は、さらに次の段階として、市販の療養食や、柔らかい缶詰タイプのウェットフードも試しました。

このようにして、できるだけ色々な方法を試して自発的に食べられるかどうかを確認します。
柔らかいフードでも自発的に食べるのが難しいことがわかった段階で強制給餌に移行します。

我が家での強制給餌の方法

以下、うちの場合の強制給餌の方法です。

フードの選び方

うちの場合、色々検討した結果、今まで食べさせていたドライフードをふやかしてミキサーでペースト状にして与えることにしました。

結局はドライフードは高カロリー高栄養のため、ペーストにしても量がコンパクトになるからです。
シリンジで与えるのは犬にも負担が大きいので、できるだけ短時間で済ませたいですしね。

例を挙げると、うちの犬が長年食べてきたドライフードはネイティブドッグのプレミアムチキン成人用ですが、カロリーが390kcal/100gあります。

一方で、最近食欲がなくなり、補助としてあげていたカロリーエースは90kcal/100gで、カロリーエースという名前とは裏腹に低カロリーです😅
うちの犬は、他の流動食は拒否されましたが、カロリーエースだけはお気に入りのようで自分から好んで飲んでくれました。

このように、概して介護食のジャンルのフードはなぜか低カロリーなんですよね。カロリーエースだと、ドライフードのカロリーの4分の1にも満たないです。しかも高い!
それで、栄養価もカロリーも高く、かつ安価で容量も少なくて済むドライフードをペースト状にするという結論に至りました。

ミキサーを用意する

ドライフードをお湯でふやかし、他の粉ミルクやトッピングを混ぜて20分程度放置します。
その後、ミキサーにかけます。
うちの場合は、この生活がしばらく続くだろうことを見越してミキサーを購入しました。
400mLサイズで十分でした。アマゾンで買うのが一番お得でした。

シリンジを用意する

ミキサーでペースト状にできたものをシリンジで給餌しますが、このシリンジ選びは慎重にしたほうがいいです。
特に、ドライフードをペースト状にする場合は、あまりにも口が小さいと目詰まりして、全然使い物になりません。

うちの犬の場合は柴犬で、給餌する量も結構あるので、市販の中でも一番大きいサイズを選びました。
大は小を兼ねるということで😊

シリンジに、ミキサーでペースト状にしたドライフードを入れたのが下の写真の状態です。
ドライフードの状態で、いつも与えていた量をそのままペーストにしました。
うちの犬は柴犬(元々10.5kg、現状7kg)で、シリンジでは3本分の量になります。
この量は、水分量によってかなり違いますが、水分はあまり多くせず粘度高めにしています。できるだけ量をコンパクトにしたいからです。

体を固定する

シリンジで給餌するには、顔が動かないように固定する必要があります。
最初は2人がかりで体を固定する人、給餌する人という感じでやっていましたが、それぞれ姿勢が大変で腰も悪くしそうでした。

たまたま時を同じくして、車椅子を購入したため、試しに車椅子に乗せて給餌してみると、1人でも簡単に給餌できるようになりました😊
車椅子は「ポチの車イス」というブランドものものです。
前足も弱っていたので、4輪車にしました。着脱も楽でおすすめです。

給餌にはリラクッションというものもありますが、結構高額です。
車椅子を1つ買ったほうが、一石二鳥かもしれません。

流動食のため、たれたり汚れたりするので、シリコン前かけがあると便利です。
このペコちゃんの前かけは約500円くらいの激安でした。赤ちゃん用ですけどね😅

給餌の様子

実際の給餌の様子はこのような感じです。

この写真では2人がかりでやっていますが、1人でもできます。

シリンジは、犬歯のすぐ後ろに横から差し込むのが給餌しやすくするコツです。
そして、1回ずつ、ゴックンと飲み込んだのを確認しながら、慌てずゆっくりと給餌します。

体力維持に強制給餌は一定の効果はあった

以上、現在、我が家でやっている強制給餌の方法をご紹介しました。

最初に書いたように、一時はもうダメじゃないかというくらいまで、食べずに弱っていましたが、強制給餌をすることで、みるみる回復しました。
強制給餌をせずに自分で食べるまでに回復した時期もあります。
現時点では再度、強制給餌を始めることになってしまいましたが、危機的な状況から約半年、何とか生きています。

やはり、食べることは生きることにつながっているんだな、とつくづく実感しました。
体力維持のためには食べることが一番なのでしょうね。

無理に食べさせないように注意は必要

強制給餌に関しては、賛否がありますので、一概におすすめできるものではありません。

うちの犬の場合は、あまり嫌がらず、顔を背けたり暴れたりすることなく完食してくれるので、大丈夫かなと思って続けています。
そもそも強制給餌ができていなければ、この半年を生き延びられなかったと思います。
うまくいけば、うちの犬のように確実に体力回復にはつながります。それをきっかけに、さらに健康な状態につながることもあり得ます。

ただし、強制給餌のデメリットとして、健康状態がわかりにくくなる嫌がる犬にストレスを与えることになる、などがあげられます。
または、無理に食べさせて、最後になってまで苦しい思いをして死なせてしまうのはかわいそうだ、という意見もあります。

確かに、強制給餌は、実際にやってみる際に犬の状況をよく観察して注意深く行うことは必要だと思います。
嫌がったり暴れたりするのを抑えつけて口に押し込むやり方はダメだと思います。
さらに、給餌後の観察も重要だと思います。給餌後に具合が悪くなったり、嘔吐したりしている場合は止めたほうがいいでしょう。

そういった場合は、獣医の先生に相談して、最後の看取り方などを改めて考えることが必要になるかもしれません。

私の個人的意見ですが、無理に苦しい思いをさせてまで生き延びさせるのは犬にとって幸せではないと思っています。
飼い主としては、最後の時をできる限り楽に幸せに過ごしてもらいたいというのが一番の思いです。

適切に給餌を続けながらも、様子を注意つつ、今後は臨機応変に対応していこうと思っています。

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