犬の病気

プロパリンシロップの副作用が原因? わが家の柴犬が腸閉塞で開腹手術

わが家では、10歳になる柴犬を飼っていますが、半年ほど前に、原因不明の腸閉塞で開腹手術することになってしまいました。上の写真は、そのときの術後服姿です。痛々しいですね(涙)。

現在は無事に回復して元気すぎるくらいになりましたので、その時の経過と、原因と思われる動物用尿失禁薬プロパリンシロップについて書きたいと思います。

原因不明の腸閉塞で緊急手術に

うちの犬は、とにかく元気でヤンチャで10歳のおばあちゃん犬になっても落ち着きのない困った子なのですが、幸いこれといった病気もなく(アトピーはありますが)過ごしてきておりました。ところがある日、突然元気がなくなり、以下のような経過となりました。


2月27日

夜10時頃

・いつもならしつこく遊ぶのに、すぐ飽きてじっと動かずこちらを訴えるように見る。

・その後、寝るためにケージに入ったとたん、ペタンとお尻をつけて(いつもはもう少しお尻を浮かせするが、ほとんどトイレにくっつけた状態)トイレに大量のおしっこをした。

 夜12時頃

・急にぶるぶる震え始め、うんちかと思って散歩へ出たものの、歩くのをのを嫌がってペタンと座って休んでは、ヨタヨタ歩きを繰り返す。

・うんちも出ず、仕方なく家に帰り足を洗って拭こうとすると、それぞれの足を持ち上げるごとに1回小さく「キャン」と鳴く。お腹のどこかが痛いようだが、場所がわからない。

2月28日

朝6時頃

・朝の散歩もあまり乗り気でなくノロノロ歩き。散歩は大好きなのでこんなことは初めて。

・エサは食べたが、大好きなおやつは食べず、また震え始める。

 朝9時

・これはただ事じゃないと病院へ。

・お腹に腫れている部分があるとのことで、レントゲンを撮ると、腸の一部が閉塞している上に、腸が動いていないとのこと。

・また、異物は見えないが、布地やトイレシーツなどの場合映らないので、その可能性も否定できないとのこと。いろいろ拾い食いする悪い癖があるので、それは有り得た。

・急性膵炎の可能性も否定できないということで、それも考慮に入れ、すぐに点滴を始め、バリウムを飲ませ、時間ごとにレントゲンをとりつつ、経過観察。

・先生から、夜まで様子を見て改善ごなければ手術になると言われる。

 夜8時頃

・腸閉塞に改善がなく、消化物や大量のガスに圧迫され破裂する危険が出てきたため手術開始。私たちは家で待機。

 夜11時頃

・先生から手術結果の電話があり、異物はなかったとのこと。

3月1日

・入院・点滴続く。

・引き続き胃腸の動きがほとんどない。

3月2日

・入院・点滴続く。

・少しだけ食べはしたが、胃腸がほとんど動いていないのは変わりなかった。

3月3日

・朝、病院へ。点滴は中止しご飯へ移行。

・元気はないが、少し精気が戻る。自分からゲージを出て少ししっぽをふる。おやつを見せると喜んで食べた。急にあげると危険なので小さいクッキーをひとかけだけあげた(本当はふやかした柔らかいものでないとダメだと先生に注意されました)。

・この日は念のため夜まで入院。

・夜8時に迎えに行き、車で連れて帰る。

・この日からはエサはふやかしたものを4、5回に分けて与えるようにした。

・胃腸を活性化する薬と抗生剤を処方された。

3月4日

・ずいぶん元気になる。危険な状態は乗り越えたらしい。

3月5日

・いつもどおりお留守番。夫が仕事の合間に、昼頃家へ様子をみに帰ったが、元気だった。

3月13日

・術後服をとり、完全回復。


結局、夜中の急変の翌夜(約20時間後)に開腹手術→手術当日を入れて4日間入院→10日ほどで完全回復、という経過となりました。

ちなみに手術・入院費は、約15万円でした。色々な例を調べてみましたが、かなり良心的な金額にしていただいたほうだと思います。

未だにはっきりとした原因はわかっていませんが、一時は命の危険もあった状態だったことには間違いありません。

尿失禁薬の副作用には麻痺性イレウスがある

手術後、獣医の先生に今回の腸閉塞(先生いわく麻痺性イレウス:腸管の動きがなくなってしまうこと)の原因を聞きましたが、先生の方も、全く原因がわからなくて、色々な文献などにあたっていただいたようです。

異物が詰まっていれば原因ははっきりしていて、それを取り除けばすべて解決なのですが、何も出てこず、急性膵炎でもない…。

私の方でも、犬に与えているもので、何か特別なのもはなかったかと、頭を巡らして考えてみました。その時に、その頃与えていた「プロパリンシロップ」のことを思い出しました。プロパリンシロップは、動物用の尿失禁治療薬です。

それをヒントに、何とか原因を突き止めたくてネットで散々調べまくりました。キーワードで「麻痺性イレウス 尿失禁治療薬」と調べてみると、厚労省の重篤副作用疾患別対応マニュアルという文献にドキッとすることが書かれていました。これは、人間のものですが、麻痺性イレウスを発症する原因となる薬剤に下記のようなものがあるとのことでした。

抗精神病薬、頻尿・尿失禁治療薬、鎮痙薬などのムスカリン受容体遮断作用を有する医薬品

それで、先生にはプロパリンシロップを与えていたことは言っていなかったので、薬剤名を言ってネットでみてもらいました。すると、「これが原因かもしれない」と言われました。ただ、これも断定はできず、「可能性としてあり得なくはない」ということでした。

尿漏れ治療に使用していたプロパリンシロップとは?

うちの犬は、8~9歳頃から、尿漏れが酷くなっていました。部屋でくつろいでいるときも、あちこちで漏れるようになり、困っていたので、いろいろネットでも探していたときに、たまたま個人輸入で購入できるプロパリンシロップをみつけたのです。

ネットショップのサイトには下記のような説明が書かれていました。

本剤「プロパリンシロップ」は、尿道括約筋の収縮剤「フェニルプロパノールアミン」のシロップです。尿道括約筋の弛緩に起因する尿失禁(尿漏れ)等に用いられています。特に避妊手術をしたメスイヌや、高齢のイヌにみられる尿失禁治療に有効です。

尿失禁には、いくつかの原因がありますが、その1つが尿道の流出抵抗の低下です。尿失禁が特に避妊手術後のメスイヌや高齢のイヌに多いのは、エストロゲンが交感神経のα受容体に対する反応性を高め、健全な尿道筋の緊張に関与しているからと考えられています。

「フェニルプロパノールアミン」は、交感神経刺激薬です。交感神経のα受容体を刺激することによって、尿道の緊張性低下を改善します。

治療の継続は副作用の程度によって判断されます。交感神経作動薬の使用によりさまざまな影響が出る可能性がありますが、そのほとんどは交感神経が過剰に刺激されることによって起こるものです。(心拍数や血圧における影響など)

カスタマーレビューに、効果がありそうなことが多く書かれていたので、つい気軽に購入してしまいました。

下の写真のようなボトルに入った液体で、左のスポイトで適量を吸い取って与えます。

薬ということも頭の隅にはあったので、規定の用量の3分の1ほどで試していました。

それでも効果はテキメンで、次の日から尿漏れはピタっと止まりました。

また、尿漏れが止まっただけでなく、頻繁に再発していた膀胱炎もなくなったのです。恐らく、尿漏れがなくなったことで、陰部の雑菌の発生も抑えられたんだとおもいます。

これは良い薬を見つけたと、気を良くして、3か月ほど使用した後、上記のようなことになったというわけです。

動物用の薬でも合う合わないがあるのは人間と同じ

私は他のページでもご紹介していますが、個人輸入で自分の持病の治療薬を入手しているので、ついそのノリで同じように気楽に購入し、犬に与えてしまいました。

動物用とはいえ、薬は薬ですし、また人間用とは効き方が違い、なじみのない薬ですので、むしろ、動物用のほうが危険ともいえると思います。特に犬は犬種によって体格も体質もかなり差があると思いますので、素人判断は避けるべきだと実感しました。

プロパリンシロップで尿漏れが改善し、大変助かったという飼い主の方もたくさんいらっしゃいますので、決してこの薬が悪いものというわけではありません。

ただ、うちの犬は、これまでもそうだったのですが、与える薬がとても効きやすい体質のようで、おそらく薬に対する感受性が強すぎるのかもしれません。

先生の話ではプロパリンシロップのように交感神経に作用する薬がうちの犬には合わなかったのかもしれない、とのことでした。

人間でもそうですが、体質によって禁忌になる薬というのはありますので、たまたまうちの犬には合わない薬だったということだと思います。

今は先生と相談して、尿漏れ治療に関しては、交感神経を刺激する薬ではないホルモン剤での治療をし始めています。

追記(2019.3.3):ホルモン剤の治療は効果があまり出なかったので、またプロパリンシロップを再開しました。今は、さらに3日に1回くらいに減らして、様子を見つつ十分注意して投与しています。やはり効果のある薬です。そのおかげか、膀胱炎の再発も防げています。もちろん先生にも相談しながら何かあればすぐ対応してもらえるようにしています。

使用の際には、獣医師にご相談のうえ、容量も様子をみて適宜調整されることをおすすめします。うちの犬のように、説明書に書かれている容量が必ずしも適量とは限りませんので…。

動物用の個人輸入薬の使用は十分な注意が必要

今回の件では、自分の軽率な治療で愛犬を危険な目にあわせてしまったことに、ものすごく反省しています。

個人輸入の薬は、基本的に日本では販売されていない薬ですから、販売されていないということにはそれなりの理由があることも念頭においておく必要があることを再認識しました。その理由には、効果が高すぎることや、安全性が確実でないというようなことも含まれると思います。

私自身が個人輸入薬を使用していて、その恩恵も受けていますので、使用を否定するわけではありませんが、動物の治療薬に関しては、一層の注意が必要だと、今回の件で実感しました。

個人輸入で入手した薬ということを医師に伝えるのは気がひけるかもしれませんが、うちの犬のように危険な状況になってからでは遅いですので、少しでもおかしいと思ったら、すぐに相談されることをお勧めします。できれば、使用する前に医師に相談するほうが理想的だと思います。

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