皮膚炎治療

原因不明の湿疹は自家感作性皮膚炎? ダニアレルギー?

謎の湿疹の大量発生

原因のよくわからない湿疹ができることはありませんか? すごく不安になりますよね。

私は春頃から、手足に湿疹が、大量発生し始めました。

もともと皮膚が弱く、冬はいつもウールに負けて湿疹が出来ていましたが、暖かくなって薄着になってから湿疹ができたのは初めてでした。

柴犬を家で飼っていること、掃除が行き届いていないことから、ハウスダストやダニに関しては、いくらでも思い当たることはありました。

ただ、それは今に始まったことではないので、なぜ、40代も後半になって? 何か変な病気じゃないかとすごく心配になり、ネットで同じ症状の人や画像をひたすらネット検索することを続けてしまいました。今から思えば、このような無駄な時間を費やさずに早く医者に診てもらえば良かったなと思います

とりあえず病院で診てもらうことが一番だと思いました。続けて通うかどうかは後でも決められますので。

また、特に皮膚炎の画像は、似た症状でも全く違う疾患ということもしばしばありますので、素人判断は危険だと実感しました。

画像検索で、似たような症状の方の病名をみると、「自家感作性皮膚炎」「接触性皮膚炎」「アトピー性皮膚炎」「ハウスダスト・ダニアレルギー」などどれも当てはまるような気もしましたが、一番近い症状の画像がダニに刺された跡でした。

ここで、不可解だったのは、同じ環境にいる夫が、全く噛まれていないことでした

思い当たった2人の間の違いは、ダニアレルギーをもっているかどうかでした。私は、ハウスダスト、ダニアレルギーがあり、喘息持ちです。

ただ、湿疹が手足、背中と、全身に広がっていたため、万が一深刻な別の病気だったら…と不安が残ったのと、周りの人間に医者に診てもらうように勧められたのもあり(湿疹が自分で思っているよりも見た目に酷かったようです)重い腰を上げて病院へ行くことにしました。

人生初の皮膚科へ、そして驚きの診断結果

皮膚科へ行くのは人生で初めてでしたので、少し緊張しましたが、若くて穏やかな女性の先生で少しホッとしました。とはいえ、全身にわたる汚い湿疹を診てもらうのは、やっぱり恥ずかしいものです。

先生は「湿疹の分布を診させていただきます」と言われ、細かく観察して考えているようでした。しばらくして、「これは乾燥による湿疹ですね。皮脂欠乏性湿疹だと思います」と言われました。

エッ?皮脂欠乏? 耳を疑いました。私は汗かきで、顔も超脂性で、かなりの油田持ちを自負していたので、この先生大丈夫か?と不安になりました。その時は9月頃で汗もかくし皮脂もよく出る時期でしたし。

「私、脂性だし、全然乾燥している実感がないんですけど」と言うと、先生は、「そう思うかもしれませんが、ここを見てください。ここと比べて乾燥してるでしょう」と、乾燥していないところと乾燥の酷い部分を指で示して説明されました。確かに乾燥しているところは粉っぽく皮膚がごわついているのがわかりました。

その後、先生は皮膚の層を拡大した図面を持ってきて、「今の状態は乾燥して皮膚バリアが壊れている状態なんです。皮膚バリアがしっかり整っていれば、いろんな刺激やアレルギー物質から守ってくれますが、壊れていると、無防備な状態になり、直接真皮に刺激が届いて炎症を起こし、湿疹になってしまうんです」と説明を受けました。ダニやハウスダストもアレルゲンですから、私のようなアレルギーを持っている場合に湿疹が強く出たことも納得できました。

それで、「ダニアレルギーも原因ですか」と聞くと、「一概には言えません。患者さんはよくはっきりした原因を知りたがりますが、このタイプの皮膚疾患は一つの原因に絞ることはとっても難しいんです。いろいろな複合的な要因が重なって起こります。ただ、今一番大事なのは皮膚バリアを正常な状態に修復することです。それにはまず、しっかり保湿して、皮膚をプルプルの状態にしておかないといけません」ということでした。「プルプル」という表現が若い先生らしくてちょっと笑ってしまいましたが、すごくわかりやすいイメージです。

少し納得できない部分もありましたが、とりあえず、深刻な病気ではないということがわかり、ホッとしました。そのうえで、できることから始めるしかありませんでしたので、まずは先生の指示どおりにしてみようと思いました。

最初は「ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%(ヒルドイドソフト軟膏のジェネリック)」100gと「スチブロン軟膏0.05%(マイザー軟膏のジェネリック)」でした。

ヘパリン類似物質とスチブロン

先生の説明によると、ヘパリンが、市販の色々な保湿剤(ワセリン、セラミド、コラーゲンなど)と、決定的に違うのは、真皮まで保湿成分が到達することだそうです。それによって、皮膚バリアの修復作用が効果的に働くらしいのです。

その場で付けてみたのですが、今まで使ったことのあるどのクリームとも使用感が違いました。スッと肌の奥まで浸透して、内側から潤う感じで、医薬品扱いのクリームは違うなと感心したのを覚えています。

ヘパリン類似物質とステロイドでの治療開始

皮膚科で診てもらった当日から毎晩入浴後、全身にしっかりヘパリンを塗り、湿疹部分にステロイド(スチブロン)を塗り重ねることを毎日欠かさず行いました。

ヘパリンの方は全身に塗ると、2週間で使いきってしまいました。

半信半疑で続けた治療ですが、2週間だけで、症状が見違えるほど改善したんです。これには驚きました。保湿することがこれほど効果があるとは全く予想していませんでした。もちろん、ステロイドの力を借りたことも大きかったですけれども。

とにかく、次々発生した、あの無性に痒い赤いポツポツが新たに出来ず、痒みもなくなったことが何よりうれしかったです。

再び診察を受け、先生も改善を認められました。その後は月1回の定期的な経過観察ということになりました。月1回ということで、処方薬(ヘパリン)も増やしてもらいました。

左から、ヘパリン類似物質のクリームタイプ、ローションタイプ、スプレータイプ、ヒルドイドローション

ヘパリン類似物質油性クリーム0.3%は特に乾燥と湿疹の酷いひざ下、手首から肘にかけてに使います。ヒルドイドのジェネリックで日医工製です。

同じくジェネリックのビーソフテンローションは透明な化粧水に少しとろみがついたようなテクスチャーです。スプレータイプの方が液だれしないので使いやすいです。ただし、スプレーノズルがついているだけなのに薬価がかなり高いのがちょっと納得いきませんが。

ヒルドイドローションはジェネリックがありません。白い乳液状で、太もも周りなど、面積の広い部分に使います。とても伸びが良いです。

一方で、ステロイドの方は反比例して使用量はわずかで済むようになりました。

ただ、いまだに、赤い湿疹はポツポツとできますので、医者の診断が正しいかどうか確信は持てないところもあります。別の医者で精密検査をしてもらってもよいのですが、今のところ小康状態なので、このまま保湿して様子を見ようと思っています。

色々とネットなどで調べてみると、私の場合、これを放置しておくと自家感作性皮膚炎に移行したり、悪化する可能性があるようです。

いずれにしても、皮膚炎の治療の一環として、皮膚を保湿することは基本中の基本なので、もし診断が間違っていても少なくとも悪化は防げるはずです。

また、外用のステロイド剤も適宜使用したほうがよいと思います。ステロイドを湿疹ができて早いうちに使えば、治りも早く、跡も残りにくいです。

ステロイドを使うのを我慢して掻きこわし、かぶたから色素が沈着してしまうとホントに長い間取れません。

汚く茶色くなった湿疹跡と1年は付き合うことになるのを身をもって体験しています。

ヒルドイド(ヘパリン)を美容目的で処方してもらうのはNG

医者に処方してもらうヘパリンは、処方量に上限があります。私の通っている病院では処方上限が275gまでになっていて、私は合計250g処方してもらっています。ヘパリン類似物質は、最近話題のヒルドイドと同じものです。私は少しでも安くしたくてジェネリックの方を使っています。数万円の高級クリームよりも効果があると、ネットで話題になり、子どもの皮膚炎治療で処方してもらい、母親が美容目的で使うなどというあきれた例もあうようです。

私のように、全身に使う必要のある患者さんにとっては処方上限ギリギリでも足りないくらいです。アトピーの方のブログにもよく書かれていますが、皮膚治療では保湿クリームはケチって薄く塗り伸ばしてしまうと効果が薄れてしまうため、しっかりベトつくくらいに塗ることが大切になります。

美容目的で処方してもらう人がこのまま増えてしまえば、医療費が圧迫され、ヒルドイドが保険適用から外されてしまう可能性もあるとのこと、本当に必要な人に行き渡らないようなことにならないよう、モラルを守っていただきたいです。

ヒルドイドを保険外で使用するには

私は、現在、症状がかなり改善しましたので、ゆくゆくは皮膚科通いをやめ、ヘパリンから、普通の保湿剤へ移行しようかと考えています。個人的な考えですが、ヘパリンは、症状が酷いとき用として使った方が良いように思います。

そこで通販などで買えるか調べてみたところ色々ありました。

Saiki(小林製薬)、ヘパソフト(ロート製薬)、フェルゼア ヘパキュアクリーム(資生堂薬品)、HPローション・クリーム(ノバルティスファーマ)などなど。

その中から、楽天やアマゾンで私が皮膚科で処方してもらっていた同じ会社の商品を見つけました。

ピアソンHPローション・クリーム(新新薬品工業)、マーカムHPローション・クリーム(新新薬品工業)の2つです。

上記の中でグラム当たりの価格が一番安いのがマーカムローション・クリームです。これは、病院で処方されるヘパリンと同じ製造元の日医工のもので、販売元は違いますが、中身はほぼ同じだそうです。

病院で処方してもらう方がかなり安いですが、病院へ行くストレス、診療費を考えるとそれほど大きな差はないかもしれません。

私の場合は、皮膚科で皮脂欠乏性湿疹と診断されましたが、現時点では、完全に症状が治ったわけではないことと、少し症状が違うんじゃないかという気がするところもあり、診断に確信が持てていません。皮膚科の診断は、先生によっても結構バラツキがあり、間違えることも多いと聞きます。でも、今のところはとりあえず、先生の指示通りのスキンケアを続けていくことにしています。

これまでの自分の治療経過で重要だと思ったのは以下の通りです。

自分で判断せず、とりあえず一度皮膚科の先生に診てもらう(重大な病気が隠れていないかだけは最低限判断してもらえると思うからです)

とにかく保湿を怠らない(皮膚病の大部分は皮膚バリアを整えることで改善するからです。たぶんどんな皮膚炎の治療でも基本になると思います)

皮膚炎の原因になるものを取り除く(私の場合はダニ・ハウスダストアレルギーなので、アレルゲンとなるダニ、ほこりをしっかり掃除することが必要になります)

腸内環境を整える(ヨールグルトを毎日摂取するようにこころがけています)

皮膚を清潔に保つ(アトピーなど皮膚炎を起こす皮膚は黄色ブドウ球菌が繁殖しやすい状態にあるということなので、しっかり洗い流します)

上記2つめ以下は、皮膚炎が落ち着いてから継続して続けていくことなので、皮膚の状態がおかしいと思ったら、できるだけ早めに皮膚科で診てもらうなどの対処をすることをお勧めします。

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